かつて北海道は気候的に米作には向いていなかった。
北海道米のそういった歴史もあり北海道の米はまずいと言われる時代がありましたが、近年では温暖化の影響もあり北海道米の品種改良が進み年々美味しくなっています。
そして作付面積も収穫量も新潟県に次ぎ全国2位となり、さらに関係機関が連携して寒冷地ならではの品種開発をすすめて全国でも食味ランキングではなんと「ゆめぴりか」と「ななつぼし」のブランドは6年連続特Aランクを獲得しています。
また、近年マツコデラックスをCMに起用され訴求の高い北海道米ですがこの2ブランド以外にも多くのブランドがあります。
今回その他人気のブランドも含め、味にどういった違いがあり、どういう特徴があるのか?実際に食べて比較してみましたので参考にしていただきたいと思います。
- 比較ポイント
- 【ゆめぴりか】全国知名度No1北海道米の技術の粋ともいえる
- 【ななつぼし】冷めてもおいしいバランスに優れた味わい北海道では最も食べられている
- 【ふっくりんこ】ふっくらとした見た目と食感が魅力です。おにぎりや魚介系との相性が抜群
- 【きたくりん】ふっくりんこを父に持ちしっかりとした粘りでどんなおかずにも合わせやすい
- 【あやひめ】プチプチとした食感で粘りが強くスープカレー用のブランド米として最適
- 【ほしのゆめ】粘りはほどよくやわらかな炊きあがり米の味を主張しない
- 【おぼろづき】アミローズが低く強い粘りが特徴で冷えても硬くならない
- 【ゆきさやか】粒が大きく粘りが強すぎないササニシキのようなあっさりとした食感
- 【きらら397】不動のロングセラーで崩れにくくピラフや丼物に向いている
比較ポイント
1、甘み 淡い甘みから濃い甘み(1~5段階)
2、硬さ やわらかいからしっかりしている(1~5段階)
3、粘り さらりとしているからもっちりしている(1~5段階)
実際にネット販売でも取り寄せることができますので是非好みのブランドを賞味願います。
【ゆめぴりか】全国知名度No1北海道米の技術の粋ともいえる
現在、全国知名度・販売実績と名実ともNo1のブランドの「ゆめぴりか」ですが、何が一番支持されているかというとやはりもっちりした食感ではないでしょうか。
食味としては「こしひかり」に近いところですが、あっさりとした食感が何より優先するのでなければやはり北海道米のなかでは一番美味しいと感じられるのではないでしょうか?
精米したてのゆめぴりかを土鍋IH炊飯器で炊いたところ、みごとに米粒が光っていました。写真では炊き立ての米の輝きがうまく写っていないのが残念です。
1、甘み 5 2、硬さ 2 3、粘り 5
総合評価 A+
【ななつぼし】冷めてもおいしいバランスに優れた味わい北海道では最も食べられている
北海道内で一番の販売されているだけあり、とても食べやすく味わい深い。「ゆめぴりか」よりあっさりした食感で冷めても美味しく味わえます。
価格的にも比較的安いこともあり、総合的には優れているのではないでしょうか?
1、甘み 4 2、硬さ 3 3、粘り 3
総合評価 A
【ふっくりんこ】ふっくらとした見た目と食感が魅力です。おにぎりや魚介系との相性が抜群
ふっくりんこという名前のとおり、ほんとうに柔らかい食感、水加減次第ではべっとりしてしまうので要注意。ここは好みは分かれるところかもしれません。
1、甘み 2 2、硬さ 1 3、粘り 4
総合評価 B−
【きたくりん】ふっくりんこを父に持ちしっかりとした粘りでどんなおかずにも合わせやすい
食べた感じが米にあまりクセがなく、可もなく不可もなくといった感じ。粘りはあまり感じられずやわらかい、米自体はしっかりした食感です。
1、甘み 2 2、硬さ 3 3、粘り 2
総合評価 B
【あやひめ】プチプチとした食感で粘りが強くスープカレー用のブランド米として最適
米の甘味は少ないが、しっかり粘りはある。硬さもしっかりしており米の存在感はある。
1、甘み 2 2、硬さ 2 3、粘り 4
総合評価 B+
【ほしのゆめ】粘りはほどよくやわらかな炊きあがり米の味を主張しない
甘味はほとんど感じられず、もっちりというよりぼそっとした食感。今回の私の比残念ながら残念ながら低い評価になってしまった。
1、甘み 1 2、硬さ 3 3、粘り 3
総合評価 B-
【おぼろづき】アミローズが低く強い粘りが特徴で冷えても硬くならない
漢字で八十九と書く米で、とにかく北海道米の中でも比較的に粘りが強いようだがこちらも甘味はほとんど感じられなかった。
1、甘み 1 2、硬さ 3 3、粘り 3
総合評価 B
【ゆきさやか】粒が大きく粘りが強すぎないササニシキのようなあっさりとした食感
甘味と粘りは「ななつぼし」に近いところもあり、「ゆめぴりか」のようなもっちり感はないがあっさり感があり食べやすい食感を感じた。
1、甘み 3 2、硬さ 3 3、粘り 4
総合評価 A
【きらら397】不動のロングセラーで崩れにくくピラフや丼物に向いている
北海道米の品種改良のパイオニアであり、根強い人気。ただもちもち感はなく甘さも抑えられている。柔らかさはあるがこしがなく、ぼそぼそした感が残ります。
1、甘み 1 2、硬さ 1 3、粘り 2
総合評価 C
まとめ
お米の味や食感は「甘味が感じられるか」とか「もちもちしているか」や「あっさりしているか」「しっかりしているか」等抽象的な表現で表されることが多い。これはお米自身がなかなか味を表現しにくい食べ物であることを示しています。
しかしながら実際に食べ比べてみると明らかにその違いがわかることもあり、今回食べ比べてみてみなさんにお伝えしたいと思いました。
味の違いを大きく別けるとひとつは主成分の「でんぷん」が唾液で消化酵素を分解して「甘味」を感じることができるか?ふたつめには食感で「もちもちしているか」「柔らかいか」といった米そのものの硬さです。ただこれは炊き方でも変わる部分でもあり、こういった食感は個人の好みが大きく分かれるところでもあります。
今回、私がそれぞれのブランドを入手して実際に食べ比べてその結果をお伝えしました(あくまで個人的な評価です)が、もしみなさんの中で自分で比較してみたい方がいましたら数種だけでも、是非米の専門店にて購入いただき食べ比べをしてみてはいかがでしょうか?これが北海道米かとそのおいしさに驚く方が多くいらっしゃると思います。
なお、今回販売いただいた北海道の西区の精米店の中野商店さんではこれらの米を厳選した農家さんから仕入れて精米して販売いただけます。
コメント